夜更かしに珈琲を一杯

寝れない夜のお供に

僕とKと、時々りんご。

りんごは好きですか?

僕は大好きです。

丸かじりするのが美味しいんですよ。

 

1番好きな果物、というわけではないのですが、

どういうわけか1番頻繁に食べる果物。

親友がりんごが好きというのもあるのかも。 

 

僕は現在、カフェ、のようなところでバイトをしています。

果物屋の一角を借りてコーヒーを淹れるバイト。

シフトに入るのは僕とコーヒーの師匠。

しかし師匠は忙しいのでほぼ僕しかはいりません。

 

コーヒーを飲みによく友達なんかが来てくれます。

その中でも1人変な奴がいました。

 

彼は僕の親友。名前は了承を得てないので、Kとしましょう。

夏目漱石のこころのような呼び方。

 

Kはとても変わっています。

 

僕がクラスに20人いる静かな子、だとすれば

Kはクラスに1人の人気者、といったものでしょうか。

 

Kと一緒にいると退屈しません。いつもうるさい。

何かにつけてちゃちゃを入れたり騒いでいつも場が暖かいです。

 

僕がコーヒーを淹れていると、よくKは来てくれました。

 

K「お、今日もコーヒーやってんじゃん!」

僕「うるせ〜。なに、コーヒー飲む?」

K「いや、今日はいいや。おばちゃんりんごくださーい!」

 

といって1番お店に来てくれてほとんどコーヒーは飲まないのです。

冷やかしにもほどがある。友達じゃなければつむじにコーヒーかけているところ。

 

 

この夏のことでした。

僕とKは朝風呂へ行こうと急になって、地元の温泉へ。

温泉っていうとある程度お喋りはするけどもあまり騒いでは他のお客さんの迷惑になりますよね。

なるべく静かにゆっくりと入るのがいつもの僕。

 

さぁて、ゆっくりと右足から入r、

ザッパアァァアアアアアン!!!!!!!!

 

ええっ?!と隣をみれば北島康介も引くくらいの飛び込み。

 

なんも言えねぇ。

 

北島康介もこんな勢いできっとあの名言を行ったのだろう。

 

 

そんなこんなで朝風呂を満喫。

いい湯だったなぁと言いながら着替えていて、

僕は風呂上がりのご褒美はコーヒー牛乳とミックスジュースどちらにしようなんて考えていた。

ふと、「あー、腹減ったなぁ」

と呟くと

「俺朝飯持って来てるで!」

一口分けてやるよしゃあねぇなぁみたいな言い方でKが言ってきた。

 

コーヒー牛乳を買って帰ってくると奴は朝ごはんを食べていた。

 

りんごである。

 

 

きこりの生活か。

と思わず突っ込んでしまった。

友達と温泉に入りにきてりんごを食い出されたのは初めてだ。

というか朝ごはんにりんごを持ち歩いている人に出会うのも初めてだ。

 

「このりんごまじうめぇ。やっぱりんごはサンふじやわぁ。」

「知るかよ。」

 

と言いつつ俺も一口。

あっ、美味。

 

なんでこんな美味いんだよ!とKと風呂上がりの林檎談議。いやほんとりんごってのは丸かじりが1番美味しいですよ。

 

するとその時であった。

 

店員「あのぉ、すみませんお客さま。」

 

僕   「はい?どうかしました?(忘れ物でもしたかな?)」

 

店員「大変申し訳ないんですけれども、」

 

僕 K 「???」

 

店員「店内飲食物のお持ち込みはお断りしておりまして(半笑い)」

 

K     「あー!すみません!りんごだめですよね!

りんご持ち込んだやつな僕が初ですかね?」

 

店員 「そうですねぇ(笑)でも、とても美味しそうですね!」

 

と3人で爆笑。

そりゃそうだ。

りんご持ち込んでくる奴は初でしょう。

優しい店員さんでよかった。。。

 

 

 

そんなKは上京していった。

彼には彼の目標や理由があるのだろう。

 

いつだって置いていかれる側というのは寂しいもので、これまた夏目漱石を彷彿とさせるようで。

コーヒーを淹れていても、ふと今日はK来たりしないかな、なんて思ってしまったり。

 

でも彼と会うのはしばらくしばらく先。

元気でやってんのかなぁ。なんて考える。

 

でも「林檎は医者いらず」というか。

今日もどっかでリンゴかじってんだろうから、

元気でやっているのであろう。

 

となるとこの町のりんごの消費量が減るな。

どれ、俺が補っておこうじゃないか。

 

 

親友の生活を応援しつつ、少し寂しさもある。

今日は電話でもしてみようかな、なんて思いながらりんごをかじる。

 

どこか甘酸っぱい、まるでりんごのような僕とKの夏の思い出。

おじさんと友達になった話。

 

最近、37歳の友達が出来た。

 

ひと回り以上歳上の友達。

 

出会った経緯などは文字では語り切れないので割愛。

 

37歳の職業不明のおじさん。と友達。

 

 

「大丈夫なのその人!?!?!?」

とたくさんの方からの声が。

 

 

先に言っておくと大丈夫な方です。笑

ある程度身元もわかってますしただジュース飲んでフィッシュ&チップスつまみながらお喋りするお友達なだけですから。

 

 

おじさんと出会ったのは、フィッシュ&チップスが美味しいお店。

そこに友達と行く機会が会ってなんやかんやあっておじさんと仲良くなりました。

 

 

おじさんは勤務時間が夜の仕事をしている。

おじさんは頭がいい。回転的にも、知識量的にも。

そして何より、常にほろ酔いなのだ。

 

 

いや、実は酔ってないのかもしれないが、

いつだって元気。そして何個も歳下の僕にくだらんジョークをかましてバカ笑いする。

 

 

おじさんは多分、いいとこの子供だ。

いや子供といったってもう37ですが。生え際きてますが。

なんというか、ちゃんとした基礎知識ができている。

 

 

おじさんに会いたいが故に、通学路をフィッシュ&チップスのお店の前を通る道にした。

登校中にチラリ。

下校中にチラリ。

 

おじさんいるかな〜?

といつも覗き見。

 

お店にいるお姉さんに「今日はいないよ!」

と手で×サインを送られたりも。

 

おじさんがいた時はすぐに自転車を止めて入店。

コーラとフィッシュ&チップスを注文し、

いつもの席へ。

 

おじさんはとても礼儀正しい。

いつも挨拶をしっかり。

入ってくるお客さんみんなにいらっしゃいませ〜と。

外を歩いているお姉さんに可愛いね〜手を振ってみたり。

 

いつか通報されるんじゃないかこのおっさん。

おじさんはお客さんです。

 

初めて会った時、おじさんの仕事について聞こうとした。

するとすぐ止められた。

 

「初対面でいきなり

   お仕事なんですか?

   ってのはナンセンスですよ。

   じっくり話して行ってある程度距離が縮んだら

   そういえばお仕事何ですか?とかさ。

   話の流れから読みとってこんなお仕事ですか?

   とかさ。もっとお喋り上手になろう。」

 

ほう。面白いじゃないかおじさん。

ということで出会ってから今までヒントこそ得られてはいるがまだ仕事は聞き出せていない。

 

まあ聞き出せなくてもいいけどさ。

 

 

 

すごく話が変わる。

 

僕は最近将来のことがわからない。

 

 

去年一年間色んなことをした。

自分の将来のため、というよりは楽しいことをして将来に直結すればと思って色んなことを。

 

セミナーに参加したり、ボランティアをしたり、

インターンに行ってみたり、ビジコン参加したり、

自分でイベントを開いたり、

 

 

ほとんど何も残らなかった。

自分の将来を明るく照らすものは見つからなかった。

 

 

そんなことをおじさんに話した。

 

「たくさん悩んだらいいよ。

 

   人生なんか悩み続けるもん。

 

   俺だってまだまだ悩みまくってるで。

 

   ただひとつ。やらずに後悔だけはだめよ。

 

   人生何かをするのに遅いなんかないから、

 

   今じゃなきゃ、と焦ることなく悩みなさい。」

 

 

なんだこのおじさん、やっぱすげーじゃん。

ほろ酔いなのかシラフなのか、でもこう言えるってことはおじさんの奥底からの言葉なんだなと感じる。

 

 

話し終わるとすぐ隣の(顔見知りの)お姉さんに今日も可愛いねぇなんて言ってほっぺたなんか触ってみたり。

 

一回しばかれたらいいと思う。

 

 

そんなおじさんは今日もフィッシュ&チップスのお店でだべっているのだろうか。

 

どれ、学校はないけれど、お店の前通ってみるか。

 

これを書き終わったらチャリでひとっ走り、

と思った矢先台風。

 

まあ、雨降って地固まる。

台風でおじさんも濡れればおじさんのセクハラまがいの行動言動も改まると信じ、本日は自宅待機なり。

 

 

特技・趣味----読書の人生

特技・趣味------読書

 

どうして小中高の年度始まりの授業では、決まって自己紹介シートを書かせるのだろうと当時の自分は腹を立てていた。

 

1番は「僕、私の特技趣味!」みたいな欄。

趣味こそまだ許せるが、特技なんてものは大した個性もない自分からすれば、あゝなんて俺はつまらないんだ。と己をげんなりとさせるだけの落ち込ませゾーン。

 

題に沿って書くとなると、趣味について。

かといってたいして趣味もなかった僕はいつも

特技・趣味------読書

と書いてきた。

 

よく周りからは、どうせ漫画だろ!と言われる。

確かに漫画は好きだ。大好きだ。

家には漫画が数百冊あり、それ以外にもたくさん読んできた。

ただここで書いた読書は小説を読むことのほう。

 

 

 

あんたは小説を読むかい?

 

(ちなみにこの問い方は僕の大好きな小説の主人公の話の始まりに決まっていう問いかけ口調を真似ている。)

 

以前別の投稿で書いたが、中高の間はひたすらに石田衣良という作家の本ばかり読んでいた。

お陰で本棚の8割が石田衣良だ。

 

小説を読んでいると、自然と作品の主人公に自分を投影して、すごく物語に入り込んでしまう。

 

そんな僕には悪い癖(自分ではあまり思わない)が

あるようで、よく母に叱られる。

 

前買った本を読み終わる前に新しい本を買ってくる。

 

今現在も読んでない方が10冊ほどある。

が、今日も本を2冊買ってきた。

 

本なんていつ読むか決まってないしいいじゃん。

と毎度毎度叱られながら思う。

これって僕だけなのでしょうか。

あなたはどうですか?

本買いだめたりしてますか?

 

 

小説を読むと心が落ち着く。

 

少し臭い表現ではありますが、読んでいると、文字の海に沈んでいって、音は遮断され、身から入ってくる情報だけに神経を集中していると、本と自分ふたりきりの世界のよう。

嫌なことがあったら割と本を読んで気を落ち着かせる。

 

お気に入りの本なんかは読んでいると、そういえば前読んだときはあんなことで悩んでたっけなぁなんて思い出せたりも。

 

 

僕の短い20年の人生は、本に支えられて成り立っている。

 

将来の夢の1つに、本を執筆するということがある。

それを孫に呼んでもらってじいちゃんてこんな人生送ってたんだ!と笑ってもらえたら俺はきっと幸せに死ねるんだろうなぁ。

 

でももっと上手に書けるようになっとかないと、「じいちゃんは3流ポエマーみたいなこと書くんだ!」と笑われてしまう未来が見える。

 

負けるな、おじいちゃんの僕

 

 

18の僕から

僕は部屋が汚い。

 

脱いだ服は脱ぎっぱなし、飲みかけのペットボトル飲料、懐かしくなって読み返した漫画、教科書云々。。

 

 

そして一番厄介なのが押入れだ。

 

今まで片付けるのが面倒になった時、ええいここに放り込んでしまえ〜と都合よく使って来て閉まったがゆえ、恐ろしくて今では開けられなかった。

 

昨日、用事があったが寝坊してしまい日中何もすることがなくなった。何をしようかと思っていた時、

「あんた部屋が汚い。時間あるうちに片付けなさい。押入れも全部。」

という我が家の最終決定機関、お母様からの御司令がきた。

 

 

とりあえず足元に落ちている物をパパッと片付け、机の上を整理して一息ついた。

 

残すは押入れ。

 

ノブに手をかけた。

覚悟を決めてバッとひと思いに開けた。

 

ガラガラと音を立てて沢山のガラクタたちが飛び出てきた。あちゃー、こりゃ大変だ。

 

卒業アルバムやサッカーボール、小学校の頃遊んでたゲームや遊戯王、デュエマなどのカード達、小中高の教科書、その他着れなくなった服やゴミなんかがごちゃ混ぜに詰め込まれていた。

 

とりあえず要るものと要らないものに分ける作業から始めた。

 

お気に入りだったけどサイズ的に無理なシャツ、これは要らない。

小中高の卒業アルバム。たまに見返すから要る要る。

大好きだったアニメのポスター。置いてても仕方がない。要らない。

カードゲーム達。もう対戦する相手もいないし捨てちゃ、一生懸命集めたからやっぱ要る。

 

みたいな感じであーだこーだと1人で考えていた。

 

 

 

すると1枚の紙切れが高校の教科書の山からはみ出していた。

 

なんだこりゃ?

ひょいと抜き取り見てみた。

 

18歳の僕から、将来の自分への手紙だった。

 

そこには、周りの環境や将来への不安、思春期ならではの不安定な情緒に押しつぶされそうな18歳の少年の思いが込められていた。

 

あまり恥ずかしくて内容は言えないが、

・部活

・勉強

・恋愛

・進路

などなど高校生にありがちな悩みが長々と小っ恥ずかしい背伸びした文章で書かれていた。

誰かに見られたらどうすんだこれ、と数年前の自分に突っ込んだ。

 

最後にはこう書かれていた。

 

あなたは今、居場所がありますか。

あなたは今、幸せですか。

 

 

いつの時代も僕という人間は怯えているんだなと思った。

そして振り返ればいつだって周りには素晴らしい居場所があった。

もちろん辛いこともあったけど、今こうして昔と変わらず小っ恥ずかしい文章を書いて生きている。

 

 

18歳の自分よ。

 

僕には今、居場所があります。

僕は今幸せです。

 

そして君も、居場所があって、幸せです。

 

 

そう心の中で呟いた。

 

 

それから要るものとして置いておいた物たちを片っ端から見直し、思い出に浸っていた。

ああ、戻れるのならば戻ってみたいなんてありきたりな妄想を膨らます。

 

どんどんどんどん思い出に浸って。。。。

 

 

 

 

気が付けば掃除を始めた時より部屋は散らかった。なんてこった。

 

 

ああ、僕は部屋が汚い。