夜更かしに珈琲を一杯

寝れない夜のお供に

親父と似てる話

師匠はよく僕を色んなところへ連れて行ってくれる。

これも社会見学だー!

なんて行って、きっと話を聞いてくれる学生が嬉しいのかななんてでしながらに思いながら。

 

昨日も50超えたおっさんとグータラしてるニート大学生のずっこけドライブ旅が行われた。

 

今回向かったのは、山の奥にあるボタン茶屋というとこ。

毎年この時期に牡丹の花をたくさん並べ、それを見て楽しめるだけでなく、うどんや、イノシシの肉を使ったコロッケ。そしてハンドドリップで淹れる本格コーヒーまで楽しめるなんとも素晴らしいお店。

 

実はここ、僕は家族で来たことがあった。

ボタン茶屋の店主(よっちゃん)とうちの親父が友達で、飲みにも行ったりする仲。

親父から僕の話を聞いていたらしく、学校を休んだことなんかもすでに知っていた。

 

牡丹の花をひとしきりみて、景色を楽しみ終わった後は、焚き火を囲ってうどんをみんなですすった。

いやこれ最高なんです。

本当は見せたくないけど、どうしてもっていうならちょびっとだけ見せてあげる。f:id:s-k-blackcat0428:20180213093938j:imagef:id:s-k-blackcat0428:20180213093946j:imagef:id:s-k-blackcat0428:20180213094002j:image

いやぁよかった。

 

師匠も親父を知っていて、よっちゃんと僕と3人で親父の話になった。

 

親父は休みがほとんど無く、一日中家にいる時って言うのがここ数年見たことがない。

休みだー!って言ってると思えば

ちょっと遊びに行こかしらっ

なんて言ってすぐどっか行っちゃう。

逆に僕もいろんなとこ遊びに行くからなかなか親父と会わない。

 

僕「いやぁ親父なかなか家いないから何やってるかわかんないんですよ〜。笑」

 

よ「それは面白いなぁ笑」

 

僕「何がです?」

 

よ「お父さんも、あいつすぐ出掛けるけん何しとるかよくわからんのよって言ってたよ。笑」

 

親父も俺がすぐ出て行くから何やってんのか分からんと言っているとのこと。

なんだそれ。

 

師匠「似た者親子だな!ワッハッハッハ!」

 

なーんて話をしながら山が楽しかったよって話でした。

かっこいいと思ってた話

大学に休学届けを出した。

 

 

大学に入って色んな人に出会う中で、

「休学してあんなことしてきた」みたいな話を

たくさん聞いてきた。

 

なんか、中学生がヤンキーとかタバコに憧れるみたいなノリでどこか休学ってカッコええやん。。。って思ってました。

過去形ね過去形。

 

 

さて、冒頭にも書いたように、

この度僕も休学をしました。

人生の夏休みとも言われる大学をさらに休もうという大暴挙。なんたる行動。この大サボり者!

 

なんて酷いことは言わないでね。

 

 

いや何が言いたいかって言うと、現状、休学はカッコ良くも何もない上になんならちょっとツマンネぇ🐥ってこと。

 

大学に行くこともないから友達とも会うことがなく、することと言えば猫と昼寝。

 

おいこれじゃただの大サボり者じゃないか。

 

当時の俺よ。休学はカッコ良くはなかった。

 

 

ただ時間は余すほどある。

この一年はやりたいこと、やりたかったことをひたすらにやって行くと決めた。

 

今後の活躍に乞うご期待。

 

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どうでもいいけど俺の年老いた戦場カメラマン感やばいよね

ぼっちの話

恥ずかしい話、独り言をよく言う。

もちろん周りには誰もいない時ですよ。

部屋に一人ぼっち、とか旅先の一人で歩いている時、とか。

 

何を言うかと言うと、これまた恥ずかしい話、自分に話しかける。

 

「あー腹減ったなぁ」(そうだなぁ)

「お、いいやん」(写真上手くなったな)

 

みたいなすごく端的な言葉。

 

自覚してはいたけど、こうして文字に起こすとかなりやばい奴。

 

 

初っ端からこんなこと書いてなに?と思うかもしれない。

つまりは、一人の時間が嫌いじゃない。

 

よくアーティストなんかが、人は一人じゃ生きていけないなんてこと歌っていますが、一人の時間もないと生きていけないですよね。

 

友達、彼女、上司、コンビニのにいちゃん、家族、そんな人たち過ごす時間が自分を支えているんだ。

 

でも1番時間があるのは、自分の時間。

 

一人でも笑うし、一人でも泣く。

 

高校の時、冬場暗くなるのが早い時期、

通学路に河川敷があって、風が強かった。

向かい風のヴォーっという音が嫌いで、よく歌を歌いながら帰った。

口ずさむ、とかいうレベルじゃなくそれなりの声量で。

 

ある日も完全に自分の世界に入って、

確か小さな恋の歌を歌っていた。もんぱち。

 

風の音も忘れるくらい夢中でした。

響くは遠く 遥か彼方へ 優しい歌は 世界を変える

 

(よしサビッ!)

 

シャーっ

 

 

えっ

 

 

 

隣をかなり可愛い女子高生が半笑いで追い抜いて行った。

 

 

 

人というのは、とんでもない事態が起こった際、

変に冷静だと聞きます。

その時の僕もそれだったのでしょう。

迷う隙もなくかなり遠回りの道をして帰って行きました。

懐かしいなぁ。

 

 

なんの話してたっけ。

 

一人の話か。

 

 

最近悩む事が多い。

いや、悩むべきことから目を背けることが多い。

 

嫌なことは後回し。

ギリギリになって後悔する。

 

昔から変わらない。

 

どこか変わったというなら、悩むことが大きくなった。

 

 

いつも最初は(やるぞ!)と燃えるのだが、

途中で見たくなくなる。

きっとそれは、自分が思った形に進んでいないから。

そして流れに逆らうのが面倒で放っておいて、

見るのがやになっちゃう始末。かーっ。

 

心の中の小さな僕が悪魔のささやきをする。

 

ちょっとくらいいいじゃん。

面倒だから後にしようぜ。

やらなくていいよそれ。

 

分かっているのに逆らえない。

 

もっと自分に強くならなければ。

 

と、短いですが以上をもちまして新年の挨拶とさせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

こたつに入って食うアイスって最高だな

センスとロックとレジ打ちの話

昔からすごく憧れるのが芸術的才能がある人。

 

絵が描ける

歌が上手い

楽器が演奏出来る

字が綺麗

ダンスが踊れる

文才がある人

 

たくさんの才能が世の中にはある。

一体自分にはどんな才能が眠っているのだろう。

そもそも寝ている才能なんか僕にあるのか。

なんてことを昔よく考えていました。

 

もちろんその人たちも全く努力してないわけではないでしょう。

天才に必要なのは1%のひらめきと99%の努力と昔の偉い人は言いました。

僕にだっていつか、才能が芽生えるのだろうと信じていました。

 

 

そしてその才能は思いの外早く見つかりました。

 

どうやら僕は選曲の才能があるらしい。

 

え?そんなもの?

まあいつか大成するかもしれないじゃ無いですか。

そういいなさるな。

 

果たしてこれを才能、と呼んでいいものかは置いておいて、いい選曲センスをしてるらしいです。

 

飲食店でアルバイトしているのですが、

暗黙の了解で元々流れている誰が歌ってるかもわからない洋楽を乗っ取って僕が聴きたい曲を流しています。

 

僕はなんでも聴きます。

ロックかヒップホップをよく聞いてて、お店でもそれを流します。

 

音楽の才能は昔から無く、カラオケで90点台を出したことは無く、ギターもかじったけど三日坊主で、楽器演奏は特に出来ない。

けど昔から音楽を聴くのは凄く好きで、暇さえあればずっと聞いています。

 

それの延長上で好きな曲をバイト先で流してると、やっぱり楽しくお仕事出来ます。

ノリノリで働いていると「これなんて曲?」とか「うわーこの曲めっちゃいいな」なんて言われます。

最近ではお客様アンケートに「流れている曲がすこく良くてさらに美味しくご飯を頂けました!」なんてコメントも。

 

ただ僕は流しているだけですがそうやって共感してもらえると嬉しいです。

 

さてある日のこと。

いつものように音楽をかけていました。

鼻歌まじりに料理を運んでテーブルに置くと、

「この曲すごくいいですね!誰がかけてるんですか?」

と若い女性のお客さま。

僕が流していますと言うと、いいセンスしてますねぇー!と言っていただきました。

嬉しくなりながらテンションも上がり、その後の仕事はいい気分でした。

流していたのはあの有名なONE OK ROCK

 

 

そのお客さまが帰られる際、たまたま僕がレジでした。

「とても美味しかったです!お兄さんの選曲も素晴らしかったし!」

 

「ありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです。」

 

「私この前あったライブ行ってずっと余韻浸ってていやほんとよかったんですよ行きました?あのライブお兄さん行ってそう!いい選曲センスしてるしセトリとかもしっかり勉強してるんですかそういえ」

 

無限に喋る。

まさかの超コアファン。

正直好きではあるがファンを名乗るほどではない僕。

あんなに苦しいレジ打ちは初めてだった。

1%ひらめいたけど努力がまだまだ足りないよう。

 

「美味しかったですまたきます〜」

と言われて、ひきつった笑顔で

「勉強しておきます。。」

と言った僕でした。

ハグリッドと友達になった話

英語の授業が退屈である。

 

中高での基礎文法等の勉強はまだよかった。

これから使う使わないにしろ英語っていうものは

主語と動詞でできていて、そこに目的語であったりが入ってくるんだよ、という基礎の部分。

 

しかし大学に入ってからの英語の授業は自分にとって退屈である。

どこかの誰かの日常を切り取ったような英文を読んで、はいじゃあ日本語訳して見ましょう。

 

この先の人生でこんな状況こないだろうしこれ覚えたってしゃあないんじゃ。。。

 

なんてひねくれてます。

しかし単位は欲しいので授業に出ます。

 

そしてこの英語の授業の何が嫌って、1人なのだ。

 

友達がいない。

 

退屈だなぁと思ってもそれを共有するこれからともできず、ただぼーっと授業を過ごす。

 

とある日の授業のこと。

 

ひとりぼっちの僕にとって1番きつい時間。

ペアでの音読練習である。

 

周りの人は仲のいい友達と一緒に授業に来ているようで、すぐにペアを作る。

 

そして僕は余って全然知らない人と。

人見知りの僕からするともう苦行である。

 

あぁ今日も始まると思いながらうなだれていると、

自分の前の人がお休みだった。

いつもはその人か、隣の人とペアになる。

そして隣の人はペアがすでにいた。

 

おや、今日は誰とペアになるんだ?

先生も取り残された僕に気づいて、

「あら、余ってしまいましたねぇ。

    あ、前のあの子と一緒にやって下さい!」

 

その日の僕の相手(partner)は、前の前の人だった。

 

後ろ姿はとても大きい背中をしていて、

表現するなら、クマだ。

 

先生がその人に僕と組むよう行って、立ち上がってこちらに向かってきた。

 

あごひげを蓄え、どっしりとした体格。

まるでハリーポッターのハグリッドよう。

 

僕「お願いします」

 

ハグリッド「おー、よろしく!いやぁこの授業面倒だよね」

 

なかなか朗らかな人である。

喋り方や振る舞いでそう感じた。

そしてきっと同い年ではない。

ここ授業は色んな学年の人が履修する。

きっと先輩なのだろう。

 

僕「ほんと退屈ですよね。。。」

 

ハ「面倒だしなんか喋ってようぜ」

 

僕「いいですね」

 

ハ「そんな硬くならなくていいよ〜笑」

 

僕「いえいえそんなことないですよ。ただ上回生の方かなと思ったので、」

 

ハ「あー、俺今5年生!」

 

予想していなかったである。

おお、この人5年目の猛者だったのか。

留年、いやもしかしたら留学とかをしてたから一年学校を休んでいて、実質5年目の人なのかもしれない。

 

僕「まじですか!どういう経緯で5年生に、、、?」

 

ハ「世に言う留年、ってやつだねぇ笑」

 

なるほど。

なるほどなるほど。

留年をすると人はこれほど貫禄が出るのか。

もう社会に一揉みされてきて退職したサラリーマンかのような雰囲気を出している。

 

話をまとめるとこう。

 

1、2年の時遊び呆けていて、気がつけば単位が足らず、どうにか巻き返そうとしたが、4年生の前期の時点で留年が確定し、そこまできたら学校を辞めるのも勿体無いと思い、一年留年する運びとなったらしい。

 

留年するくらいならとっとと辞めて専門学校でも行けばよかったと笑っているハグリッド。

見た目と比例して言葉の重みがある。

 

ハ「留年するってなって、

        就活が伸びたから夏休みすごい暇でさぁ。

        1人で旅に出てたんだ。」

 

僕「ほう。

       自分さがしの旅みたいですね。

       どちらに行かれてたんですか?」

 

ハ「福岡に。」

 

僕「あー、いいですね福岡」

 

ハ「うん!すごいよかった!

       いろんなもの見れたし最高だったね。」

 

僕「そんなに良かったんですね。。

       何かその旅で得たものとかってありました?」

 

ハ「福岡ラーメンが旨かった。」

 

僕「え?」

 

ハ「ひたすらに福岡ラーメンが旨かった。」

 

僕「、、、」

 

人を見た目で判断してはいけない、とよく言いますが、彼は見た目通り食いしん坊のハグリッドでした。

 

そんなハグリッドと友達になり、少し英語の授業へ行きたくなるようになりました。

 

Thanks Hagrid :)

 

深夜テンションって怖いよねって話。

深夜テンション、という言葉を一度は耳にしたことはあると思う。

 

深夜を回って2時や3時ごろになるとなんだかテンションが高ぶってきてまるで人格が変わってしまったかのように普段は言わないようなことを人に言ったり、思い返せば恥ずかしくて顔から火が出そうなことを言ってしまったり。

 

誰しもが経験したことがあるのではないだろうか。

 

高校の頃お世話になったおばあちゃん先生がある授業の時こんなことを言っていた。

 

「人様へのお手紙と大事な悩み事はお天気のお昼に考えましょう。深夜はいけません。

その時間は精神が安定していないので、あらぬ事を書いてしまったり、悩みを悪い方向へと考えてしまったり、逆に安易に捉えすぎて失敗してしまう可能性が上がります。

そういう大事なことは、お日様がてっぺんにいる時、ポカポカ陽気で暖かい気分の中考えるのが1番です。

先生は太陽が大好きなんですよ。」

と。

今でもくしゃっとした笑顔が思い出される。

 

 

先日、深夜テンションを発動した時があった。

日中カフェインを取りすぎてなかなか眠りにつけない。

ベッドに横たわってぼーっとしていると、ふと将来のことなんて考え始めた。

自分の人生は自分のもの。

他人と比べるものではない。

その人にはその人の生き方がある。

しかし順調にいっている友達なんかを見ていると、

嫉妬というわけではないが途方も無い劣等感に襲われる。

どうして僕は、なのにあいつは、

なんて。

その日は自分に嫌気がさしながらも、どうにかこうにか眠りについた。

 

さて、突然ではあるが僕には個性豊かな沢山の友達がいる。

今回はその中の人を紹介。

 

同じ高校に通っていたが、途中で辞めてしまい、今では高校5年生をやっている奴。

これだけ聞いたらなんだかスキニーパンツにジージャンを着たヤンキーかななんて思うかもしれない。

それは違います。

根は真面目で僕の周りではトップレベルで常識と優しさを持った男。

高校時代は売店のパンばかり食べていたのでパンくんと呼ばれていました。

 

今日はそんな彼と5時間カフェにいました。

基本ふざけています。

何の意味もない話や窓の外で可愛いお姉さんが通ったとか、最近の不満とか。

 

その不満の中で、会社説明会についての愚痴があった。

それは通信高校を卒業する学生に向け、企業が新卒採用の募集を紹介しにくるものであった。

しかしパンくんから聞いた限りでは酷いものだった。

 

最終学歴が高卒だからというのもあるのだろうが、誰でも出来るような職務内容で、大した魅力もなく、そもそもプレゼンをするその企業の社員がグダグダすぎて聴く気にもなれないレベルだったそうだ。

 

でもまあ仕方ないよなぁと言いつつも、

「あんなところで働きたく無いなぁ。

    一緒に会社でも立ち上げようぜ。」

と。

「ありやなぁ。」

なんて返す僕。

 

「やるなら何やる?飲食なんかいいかな?」

 

「でも初期投資割とかかるべ。あと2人くらい集めて4人で15万づつバイトで稼いで初期投資にする?」

 

「あー、なるほど。でもあと2人も来るかなぁ」

 

「じゃあもっと初期投資かからんようなのにしよ。」

 

「プログラミングとかならいけるかもな。」

 

 

なんて話を今日は何時間もしていました。

 

僕は将来が未だ明確には決まっていません。

しかしいつの頃からか、自分で会社を持つ、という漠然とした夢はあります。

そしてその夢にはもう1つ、友達と一緒に働くという夢もずっと前からあります。

 

大学に入って色んなところでそれなりに揉まれ、最後に色んな大人の方に痛いとこを突かれてきました。しかしこの夢だけはひっそりと胸の内に抱き続けています。

 

今日パンくんと話していて再びそんな初心を思い出しました。

 

やるやんパンくん。

 

まずはプログラミングの基礎の基礎から勉強しよう。

三日坊主にならないよう、こうしてブログにも書いてみます。

よければ「勉強してんのか?!」なんて聞いてやってください。

 

まあこんなことツラツラ書いちゃうあたり、

 

深夜テンションだなぁ。

 

僕とKと、時々りんご。

りんごは好きですか?

僕は大好きです。

丸かじりするのが美味しいんですよ。

 

1番好きな果物、というわけではないのですが、

どういうわけか1番頻繁に食べる果物。

親友がりんごが好きというのもあるのかも。 

 

僕は現在、カフェ、のようなところでバイトをしています。

果物屋の一角を借りてコーヒーを淹れるバイト。

シフトに入るのは僕とコーヒーの師匠。

しかし師匠は忙しいのでほぼ僕しかはいりません。

 

コーヒーを飲みによく友達なんかが来てくれます。

その中でも1人変な奴がいました。

 

彼は僕の親友。名前は了承を得てないので、Kとしましょう。

夏目漱石のこころのような呼び方。

 

Kはとても変わっています。

 

僕がクラスに20人いる静かな子、だとすれば

Kはクラスに1人の人気者、といったものでしょうか。

 

Kと一緒にいると退屈しません。いつもうるさい。

何かにつけてちゃちゃを入れたり騒いでいつも場が暖かいです。

 

僕がコーヒーを淹れていると、よくKは来てくれました。

 

K「お、今日もコーヒーやってんじゃん!」

僕「うるせ〜。なに、コーヒー飲む?」

K「いや、今日はいいや。おばちゃんりんごくださーい!」

 

といって1番お店に来てくれてほとんどコーヒーは飲まないのです。

冷やかしにもほどがある。友達じゃなければつむじにコーヒーかけているところ。

 

 

この夏のことでした。

僕とKは朝風呂へ行こうと急になって、地元の温泉へ。

温泉っていうとある程度お喋りはするけどもあまり騒いでは他のお客さんの迷惑になりますよね。

なるべく静かにゆっくりと入るのがいつもの僕。

 

さぁて、ゆっくりと右足から入r、

ザッパアァァアアアアアン!!!!!!!!

 

ええっ?!と隣をみれば北島康介も引くくらいの飛び込み。

 

なんも言えねぇ。

 

北島康介もこんな勢いできっとあの名言を行ったのだろう。

 

 

そんなこんなで朝風呂を満喫。

いい湯だったなぁと言いながら着替えていて、

僕は風呂上がりのご褒美はコーヒー牛乳とミックスジュースどちらにしようなんて考えていた。

ふと、「あー、腹減ったなぁ」

と呟くと

「俺朝飯持って来てるで!」

一口分けてやるよしゃあねぇなぁみたいな言い方でKが言ってきた。

 

コーヒー牛乳を買って帰ってくると奴は朝ごはんを食べていた。

 

りんごである。

 

 

きこりの生活か。

と思わず突っ込んでしまった。

友達と温泉に入りにきてりんごを食い出されたのは初めてだ。

というか朝ごはんにりんごを持ち歩いている人に出会うのも初めてだ。

 

「このりんごまじうめぇ。やっぱりんごはサンふじやわぁ。」

「知るかよ。」

 

と言いつつ俺も一口。

あっ、美味。

 

なんでこんな美味いんだよ!とKと風呂上がりの林檎談議。いやほんとりんごってのは丸かじりが1番美味しいですよ。

 

するとその時であった。

 

店員「あのぉ、すみませんお客さま。」

 

僕   「はい?どうかしました?(忘れ物でもしたかな?)」

 

店員「大変申し訳ないんですけれども、」

 

僕 K 「???」

 

店員「店内飲食物のお持ち込みはお断りしておりまして(半笑い)」

 

K     「あー!すみません!りんごだめですよね!

りんご持ち込んだやつな僕が初ですかね?」

 

店員 「そうですねぇ(笑)でも、とても美味しそうですね!」

 

と3人で爆笑。

そりゃそうだ。

りんご持ち込んでくる奴は初でしょう。

優しい店員さんでよかった。。。

 

 

 

そんなKは上京していった。

彼には彼の目標や理由があるのだろう。

 

いつだって置いていかれる側というのは寂しいもので、これまた夏目漱石を彷彿とさせるようで。

コーヒーを淹れていても、ふと今日はK来たりしないかな、なんて思ってしまったり。

 

でも彼と会うのはしばらくしばらく先。

元気でやってんのかなぁ。なんて考える。

 

でも「林檎は医者いらず」というか。

今日もどっかでリンゴかじってんだろうから、

元気でやっているのであろう。

 

となるとこの町のりんごの消費量が減るな。

どれ、俺が補っておこうじゃないか。

 

 

親友の生活を応援しつつ、少し寂しさもある。

今日は電話でもしてみようかな、なんて思いながらりんごをかじる。

 

どこか甘酸っぱい、まるでりんごのような僕とKの夏の思い出。